つれづれに… 4月の雪と野鳥

テンてんちょうの朝さんぽ

テンてんちょうのおさんぽコースはいくつかありますが
最近のお気に入りは空港公園から岬灯台園地までの小径です


広々とした空が拡がって…
放牧された牛たちがのんびりと草を食む姿があって…


小径の脇にがざがさはえていた灌木もばさっと刈られて
すっきりと辺りが見渡せるようになりました

そして
観察できる野鳥の種類が豊富なことで有名な隠岐の島だけあって
この小径でもたくさんの鳥に出会います

それもまたここを歩く楽しみのひとつ


・・・・・・・・


群れになって枝から枝へと集団移動するのはスズメたち
木々に群がり群雀
寒い日には羽をふくらませてふっくらとなる
かわいいふくらスズメたち

若草色の羽色なのに目の周りだけまーるく白い
今はもう葉桜になった桜の枝をいったりきたりなメジロ

姿は見せないけれどその鳴き声で正体バレバレなのは鶯
けきょけきょけきょけきょ、ほ~~~ほけきょ
(^^♪


セキレイ、ヤマガラ、ヒヨドリたちも
木の実をついばんでみたり
ちょいちょいと歩いてみたり
私達の存在なんて気づかぬようにこの小径でくらしています

私達は空を飛べますからね
おいかけたって無駄ですよ…

そんなふうに思っているみたいに



テンさんを見下ろしながら
上空を旋回するのは大きなトンビ

時にはグライダーのように滑空しながら降りてきて
テンさんの横をかすめていきます

上から見ると
テンさんが食パンみたいに見えるのかもね



現在空港公園の草原を占拠する勢いなのはひばりたち
ピチピチピチピチと
はじける炭酸水の気泡を思わせるかわいい鳴き声を響かせて
急上昇と急降下を繰り返しています

太陽をめがけて射られた矢のように
一気に、一直線に、急上昇したかと思うと
今度は地上めがけてまっしぐらに急降下する
まるで何者かに射抜かれたかのように…

矢のごとく空にのぼるひばりの姿に
斎藤隆介さんの絵本にあったひばりの話を
思い出しながらいつも歩く




そういえば

ひばりたちが楽し気に飛び交うようになった頃
空港公園に春がきました

まさに春告げ鳥です



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先日は
先を歩く店長さんとテンてんちょうの足元のすぐそばから
バタバタバタッと飛び立つひばりに
びっくりさせられたことがありました

もしかして巣でもあるのか?と店長さんが言ったので
どれどれと草むらに目をこらしてみると


こんもりともられた枯草の中に
楕円形のちいさなたまごが3つ
そして
産まれたばかりのまるはだかの雛が1羽

さっき飛び立ったひばりはお母さんひばりなんでしょうか

近づく危険から小さな命を守ろうと
息をひそめてじっとここにうずくまっていたんでしょう

自分もあんなに小さいのに…


・・・・・・・


けたたましい鳴き声と羽音を響かせつつ
いきなり飛び出すのは雉

羽音も鳴き声もなんであんなにはではでしいのかと
ほんと
毎回びっくりさせられます

だから撃たれるんだよ君たちは…と教えてあげたくなる


隠岐にくらしていると
雉との遭遇率はかなり高めです

でも
用心深い鳥なのかなかなか写真には撮れないんだよねーと
そんな話をしながら曲がったカーブの先で
仲睦まじく寄り添って歩くご夫婦に遭遇


華やかな雄と地味目な雌

でも
強いのは雌?

先を歩く雌のあとを
ちょこちょこと歩く雄の雉がかわいかったな


・・・・・・・


岬灯台園地からの帰り道
頭上にはひとすじの雲の道


ぽつぽつと雨が落ちて来たので
帰り道は大慌て

まだまだくんくんにおいを嗅ぎたいテンてんちょうは
ちょっとご不満の模様です



遮るものが何もないこの小径
吹き付ける北風はなかなかにきつい

襟元までチャックをあげて…
フードもかぶって…


そうこうしているうちに
雨粒が白い点々に変わりました


ちょこまか歩く点のまわりに
白い点々がぽつぽつと…

4月も終わろうかというのに
雪が降った

昨日の天気予報で冷え込むと伝えてはいたけれど
こんなに寒くなるとは思いませんでした

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