テンてんちょうの朝さんぽ
テンてんちょうのおさんぽコースはいくつかありますが
最近のお気に入りは空港公園から岬灯台園地までの小径です
広々とした空が拡がって…
放牧された牛たちがのんびりと草を食む姿があって…
小径の脇にがざがさはえていた灌木もばさっと刈られて
すっきりと辺りが見渡せるようになりました
そして
観察できる野鳥の種類が豊富なことで有名な隠岐の島だけあって
この小径でもたくさんの鳥に出会います
それもまたここを歩く楽しみのひとつ
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群れになって枝から枝へと集団移動するのはスズメたち
木々に群がり群雀
寒い日には羽をふくらませてふっくらとなる
かわいいふくらスズメたち
若草色の羽色なのに目の周りだけまーるく白い
今はもう葉桜になった桜の枝をいったりきたりなメジロ
姿は見せないけれどその鳴き声で正体バレバレなのは鶯
けきょけきょけきょけきょ、ほ~~~ほけきょ
(^^♪
セキレイ、ヤマガラ、ヒヨドリたちも
木の実をついばんでみたり
ちょいちょいと歩いてみたり
私達の存在なんて気づかぬようにこの小径でくらしています
私達は空を飛べますからね
おいかけたって無駄ですよ…
そんなふうに思っているみたいに
テンさんを見下ろしながら
上空を旋回するのは大きなトンビ
時にはグライダーのように滑空しながら降りてきて
テンさんの横をかすめていきます
上から見ると
テンさんが食パンみたいに見えるのかもね
現在空港公園の草原を占拠する勢いなのはひばりたち
ピチピチピチピチと
はじける炭酸水の気泡を思わせるかわいい鳴き声を響かせて
急上昇と急降下を繰り返しています
太陽をめがけて射られた矢のように
一気に、一直線に、急上昇したかと思うと
今度は地上めがけてまっしぐらに急降下する
まるで何者かに射抜かれたかのように…
矢のごとく空にのぼるひばりの姿に
斎藤隆介さんの絵本にあったひばりの話を
思い出しながらいつも歩く
そういえば
ひばりたちが楽し気に飛び交うようになった頃
空港公園に春がきました
まさに春告げ鳥です
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先日は
先を歩く店長さんとテンてんちょうの足元のすぐそばから
バタバタバタッと飛び立つひばりに
びっくりさせられたことがありました
もしかして巣でもあるのか?と店長さんが言ったので
どれどれと草むらに目をこらしてみると
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こんもりともられた枯草の中に
楕円形のちいさなたまごが3つ
そして
産まれたばかりのまるはだかの雛が1羽
さっき飛び立ったひばりはお母さんひばりなんでしょうか
近づく危険から小さな命を守ろうと
息をひそめてじっとここにうずくまっていたんでしょう
自分もあんなに小さいのに…
・・・・・・・
けたたましい鳴き声と羽音を響かせつつ
いきなり飛び出すのは雉
羽音も鳴き声もなんであんなにはではでしいのかと
ほんと
毎回びっくりさせられます
だから撃たれるんだよ君たちは…と教えてあげたくなる
隠岐にくらしていると
雉との遭遇率はかなり高めです
でも
用心深い鳥なのかなかなか写真には撮れないんだよねーと
そんな話をしながら曲がったカーブの先で
仲睦まじく寄り添って歩くご夫婦に遭遇
笑
華やかな雄と地味目な雌
でも
強いのは雌?
先を歩く雌のあとを
ちょこちょこと歩く雄の雉がかわいかったな
・・・・・・・
岬灯台園地からの帰り道
頭上にはひとすじの雲の道
ぽつぽつと雨が落ちて来たので
帰り道は大慌て
まだまだくんくんにおいを嗅ぎたいテンてんちょうは
ちょっとご不満の模様です
遮るものが何もないこの小径
吹き付ける北風はなかなかにきつい
襟元までチャックをあげて…
フードもかぶって…
そうこうしているうちに
雨粒が白い点々に変わりました
4月も終わろうかというのに
雪が降った
昨日の天気予報で冷え込むと伝えてはいたけれど
こんなに寒くなるとは思いませんでした