西郷南中学校卒業証書授与式

西郷南中学校の卒業証書授与式に参列させていただきました

この日は教育委員としての参列でした

昨年3月、息子の高校卒業の日
卒業式に参列するのはもうこれで最後だろうなと思っていたのに
こんな形で、またこの場に身をおくことになろうとは…

校長室に通されてはおたおたし
会場に入ればどきどきし

それでも
学校がもつ、あの空気感はいいものですね

身が引き締まる思いがする
…実際にはひとつも引き締まってない…

昨春の卒業式は校長室で挙行されたのだそうですが
今年は体育館で…

そして
保護者さんも在校生も参列しての卒業式
本当によかったですね



厳かだけど温かく、いい卒業式でした



校長先生の人柄がにじむ、温かなお祝いのことば
町長さんからの力強いメッセージ

卒業生との別れを惜しみつつ
伝統を引き継ぐ決意がしっかり現れた在校生の送辞

そして
この1年、コロナ禍の中で
理不尽とも思える現状に悔しく切ない思いをしながらも
前を向き続けた日々を語った卒業生さんの答辞


この1年がどんな1年だったのか
当たり前でない日常をどんな思いで越えてきたのか

生の声で届くその思いが
胸にしみてしみて…

涙があふれてしかたありませんでした




卒業生の退場は
在校生による『旅立ちの日』の合唱で…


力強く、やさしく、温かく、体育館に響く『旅立ちの日』
…マスク越しとは思えないほどの…

その歌声の中
背筋を伸ばしまっすぐに前を見て
卒業生は式場を後にしていきました



今までいろいろな学校でいろいろな形で卒業生を送りましたが
歌に合わせての卒業生退場は初めて見た…

我が子もいない
自分が勤める学校でもない

だけれども
しみじみと心をうつ
そんな卒業式でした

私の教員生活最後の年が2011年でした

私の最後の学校は
この中学校の校区にある小学校だったけれど
関りのあるお子さんは卒業生の中にはいませんでした
当然といえば当然
そこにも「10年」を思いました

「10年たったか」と
そんな思いもあいまって
ある種の感慨の中にいた1時間でもありました


そして
「3月11日」は震災から10年

あの日理不尽に奪われた命の中には
こうして祝福の中で巣立つはずだった命もたくさんあったということ
そこに想いを馳せずにはいられませんでした



「3月11日の卒業式」
それはきっと意味をもつもの

40名の卒業生のみなさんにとって
この日の思い出が
新たな旅立ちの「糧」となりますように