映画『ラーゲリより愛を込めて』を、島後でも。

「大寒」の日の朝の隠岐は、見事な青空が拡がりましたね~♪

私は家の窓から外を眺めただけだけど
それでも深呼吸したくなるような空でした

ただし
放射冷却のせいで、激サムだったのだそうで
テンテンの散歩から帰った店長さんは首をすくめながら…


西郷大橋あたりでは凍結による事故もあったみたいだし
この日でかけた今津の海岸では
うっすらと「けあらし」が発生していたのだそう



ここまでちょっと暖かい日が続いたもんだから
なんとなく油断してしまってたけど
よくよく考えてみれば、やっぱり「大寒」…
1年中で一番寒さが厳しくなる時期ですもんね

寒いわけだ
(;’∀’)

でも…
この日の朝の冷え込みなんて序の口なんだそうですよ

この先10日ほどの天気予報には、雪だるまマークがずらり…
( ;∀;)

24日も25日も予想最高気温が0度…
冷蔵庫の中より寒いってこと!?

考えただけでもテンション下がります
…雪山なら別だけど…

どうぞ温かくしてお過ごしくださいね

車がポンコツ(四駆死亡中)のブンテンは
家籠りの10日間となりそうです

21日は見事な夕焼けに出会いました

雪も時折パラついて寒かったんだけれど
雪雲に夕陽が反射してそれはそれはきれいな空でした

そのきれいな空の下、無心で「タベラレルモノ」を探すテンテン
(;’∀’)

映画上映のおしらせ

ラーゲリより愛を込めて

先日のこと、広島に暮らすおばからラインが届きました

今年は我が家はついに年賀状を出さずじまいだったから
近況をたずねるLINEかなと思いつつ開いたら
映画「ラーゲリより愛を込めて」を観たかな?というLINEでした

この時点で映画の評判はいろいろに耳に入っていたし
原作を読んだ時の、あの心揺さぶられるような思いは記憶にあったし
まずは原作を再読しようと決めていました

映画ももちろん観たいけど
なかなか映画館で見るタイミングはなさそうだし
ネットで見ることができるようになったら見ようかな…と
そんな風に思っていたところでした

だから、「観る」、とも、「観たい」、とも言えないまま
すごい話だよね、とおばにラインを返してスマホを閉じたのですが
ちょうどそんなタイミングで
我が家に1本の電話がかかってきました

なんとなんと
『島後でもこの映画を上映することが決まりました』という
そんなおしらせの電話でした


今、話題の映画「ラーゲリから愛を込めて」。

辺見じゅんさんのノンフィクション小説「収容所から来た遺書」を基にした映画で
第二次世界大戦中、シベリアの強制収容所に抑留された
実在の人物・山本幡男さんを主人公とする伝記ドラマです

主人公である山本幡男さんは西ノ島ご出身。
奥様モジミさんは島後の五箇ご出身。
「西ノ島ふるさと館」には遺品展示室が設置されており
今回の映画の肝でもある「遺書」や家族にあてたハガキ
ラーゲリの中で制作していたた壁新聞などを観ることができるのだそう
映画を観たことで山本さんゆかりの地である西ノ島に向かい

この展示室を訪れる人も多いようです



もしや神様、私とおばのラインのやりとりを見てたのか!?と
そんな風に思ってしまうくらいの絶妙なタイミング

早速おばにそのことをラインで伝えたところ
もちろんおばも大興奮
アツいトークが返ってきましたとも
!(^^)!

昨年の秋に隠岐旅にきたおばは、西ノ島でこの映画のポスターを発見。
ニノ(二宮和也)が主役ということもあって観てみようと思っていたらしい。
いざ観てみると「涙で顔がぐちゃぐちゃになった」ほどだったのだそうで
隠岐に暮らすあなたたちには、なにがなんでも観てもらいたい、と…
そしてそこから感じたことや戦争の恐ろしさを
身近なところから伝え拡げていってもらいたい、と。


そのラインを読みながら
胸に蘇るように浮かんできたのは我がじいちゃん(おばの父)のこと。

じいちゃんはみんなが集まると
(いや、お酒がはいると…か)
必ずと言っていいほど戦争のことを語ってくれたものでした


「戦争」がどんなものなのか
そんなことを知らない時分からいつもそうだったので
その後私が成長していく過程の中で書物や映像の中で知りえた戦争が
祖父が語ったあれやこれやに紐づいていきました

不条理としかいいようのないあの時代のできごとだけれど
「過去」のものなんかではなく
今もそれを背負って生きている人がすぐ身近にいる、という感覚。

祖父が語る「戦争」は
いつも毒舌雑じりのオーバートークの体験談で
「また始まったわ~」と家族は苦笑いしたりしなかったりではあったけれど
私にとってあの時間は、当時も、祖父が亡くなったあとも
大きな意味をもつものでした

私に生のことばで「戦争の記憶」を伝え続けてくれたのは
祖父だけだったから。



名前に「龍」の文字がついたじいちゃんを
身内では「ドラゴンじいちゃん」と呼んでいました

名は体を表し…て…いたのかどうか
とにかく迫力満点の人でしたよ

背丈も身幅も大きくて
戦争で負傷したため目玉はひとつ。
1つの目玉でぎろりと見据えるその迫力たるや。

自らの戦争体験を語る時は
若干きつめの放送禁止用語多発で注意が必要

じいちゃんが生きた世にSNSがあったなら
まちがいなく炎上だよじいちゃん。

でも、その毒舌とは裏腹に
実は繊細な人だったんだろうなと思うことも多々…

趣味人でいろいろなものに興味があり
孫やひ孫にいつも「おもしろい世界」を伝え見せてくれたものでした

言語に対する感性も鋭くて、長く続けた俳句もなかなかのもの。
自費出版するほどの腕前でした


そんな「じいちゃん」が亡くなって
少しずつその悲しみが癒えた頃
体験した人にしかわからない戦争の記憶を「生のことばで語り継ぐヒト」は
こうしていつかいなくなっていくのだなぁ、と
なんだか漠然とした不安のようなものに包まれたあの時の気持ち…
それを、おばのラインを読みながら思い出していました

おばの思いが連ねられたスマホの中の文字の中に
大好きだった「ドラゴンじいちゃん」を感じつつ
そういえば…
じいちゃんの弟(大おじ)もシベリア抑留を経験し
奇跡的に日本に帰ってきたんだっけ…と
そんなことも重なって
なんだか2人のじいちゃんに「観てこい」と言われているような気にもなり
これはもう何がなんでも観に行かねばと…。

山本とともにラーゲリで過ごす仲間たちを演じる役者陣も豪華な顔ぶれですね

中島健人、松坂桃李、桐谷健太、安田顕


どうやらおばはニノのファンなのだなということは
この映画の件で察しました




・・・・・・

隠岐には映画館がありません

この映画をどうしても観たいけれど
なかなか本土に向かうことはできない、という方も
このご時世だから多いのです

西ノ島では早々に上映が決定していたこともあり
「この映画の上映を島後でも…」と
そんな声は多数届いていたそうですので
それにこたえるべく、上映交渉してくださったのでしょう

『ラーゲリより愛を込めて』
上映は2月25日(土)26日(日)の2日間です

日程調整をしなければ…です。

上映日時
2月25日(土) ①13時30分 ②19時
2月26日(日) ①10時 ②13時30分

入場券

一般 1,800円 高校生以下 1,000円
※当日券のみ





・・・・・・・

その前に…

原作である「収容所から来た遺書」が
確か我が家にもあったはず
映画の前に再読せねば

探し回ったけれどみつからず


ならばポチるか!とネットで探したけれど
あがってくる情報は電子書籍ばかり…

探し回ってようやくみつけた単行本の「収容所から来た遺書」!!

ハードカバーには出会えなかったのが残念。
(ハードカバーが好きなので)

これを初めて読んだのは20年ほども前のことでした
どなたかに勧めていただき手にしました

昔暮らしていた海辺の家で…
確か、次男の育休の頃だったと記憶しています

心揺さぶられ、こみあげてくるものを抑えきれなかったことを
今この本を手にして改めて思い出します

読みたいと思うのに
読み始めるのに少しだけ勇気がいる。
そこにどんな世界が書かれているのかを知っているだけに。

今枕元に置いて夜な夜な少しずつ読んでいる本を読み終えたら…。と思っています


2件のコメント

    1. 松森様

      そうですね、映画も是非観たいですね。
      先日、西ノ島(山本さんの故郷の地)では上映が行われ
      大久の方がSNSに感想を記していらっしゃいました
      それを読んで、なおさらに観なければと思っているところです、
      よくよく考えたら、隠岐での上映が土日なのが辛いところ…涙

      都合がつかなければ本土で。
      無理ならばネットでの公開を待って。

      いつもありがとうございます。

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